スキャナー 記憶のカケラをよむ男(2016年)
公開日:2016年4月29日
配給:東映
時間:109分
監督:金子修介
脚本:古沢良太
出演:野村萬斎(仙石和彦)
宮迫博之(丸山竜司)
安田章大(佐々部悟)
杉咲花(秋山亜美)
木村文乃(沢村雪絵)
ちすん(伊藤忍)
梶原善(松下巡査)
福本愛菜(唯川ひな子)
岩田さゆり(里奈)
北島美香(仙石佳美)
峯村リエ(高柳久恵)
嶋田久作(仙石隆則)
風間杜夫(野田直哉)
高畑淳子(峠久美子)
絲木健汰(孝)
篠原悠伸(平野俊樹)
高島豪志(高柳優也) ほか
製作:多田憲之
平城隆司
木下直哉
間宮登良松
渡邊耕一
沖中進
浅井賢二
樋泉実
笹栗哲朗
企画:須藤泰司
エグゼクティブプロデューサー:林雄一郎
プロデューサー:川田亮
高野渉
キャスティングプロデューサー:福岡康裕
音楽プロデューサー:津島玄一
ラインプロデューサー:石川貴博
撮影:釘宮慎治
美術:福澤勝広
照明:田辺浩
録音:高野泰雄
装飾:大庭信正
編集:大畑英亮
音楽:池頼広
視覚効果:松本肇
音響効果:伊東進一
スクリプター:川野恵美
助監督:村上秀晃
制作担当:白石治
鑑賞日:2016年5月9日
場所:TOHOシネマズ日本橋 スクリーン2 C8
■ ストーリー
物や場所に残った人間の記憶や感情=「残留思念」を読み取ることができる特殊能力をもった元お笑い芸人の主人公・仙石和彦(野村萬斎)がコンビを組んでいた元相方・丸山竜司(宮迫博之)と共に、失踪事件を追っていく─
女性ピアノ教師の沢村雪絵(木村文乃)が行方不明となる。雪絵の生徒、秋山亜美(杉咲花)は先生の行方を捜そうと仙谷と丸山に協力を求める。乗り気でない仙谷だったが、雪絵の残留思念を読んでいくうちに事件に引き込まれていく。そこには連続して発生していた誘拐殺人事件が絡んでいた。事件解明に奔走していた警視庁捜査一課は、あやしげに絡んでくる仙谷を疎まし思う。しかし、エリート刑事と揶揄されていた佐々部悟(安田章大)だけは協力的だった。次第に、雪絵の失踪と連続誘拐殺人事件が結ばれていき、その真相へと近づいていく。
▶ 映画館環境
TOHOシネマズ日本橋スクリーン2は座席数112で、スクリーンサイズが9.1×3.8m。前方2列、後方7列の構成。後方最前列には手すりなどの柵がなく、スペースでいうと魅力的。C列は後方列の最前列で、若干近すぎて見上げになってしまう。ただ、これぐらいのスクリーンサイズであれば、それほどつらさは感じない。むしろ、非常に迫力を感じるベストな席。C8は正面やや左の席。ほぼ真ん中。
夜の最終上映。結構な人の入り。若者中心、男女半々、のように感じた。
▶ 作品レビュー
映像そのものも質がいいし、名のある人がたくさん出ていて、設定も面白いしサスペンス性もあり、面白いこと間違いなし、と言いたいところだが、そうでもない。
それなりに楽しめはした。妖しすぎる野村萬斎の役は非常に面白いと思ったし、違和感極まりない個性や設定を非常にうまく現代劇としてまとめ上げているなー、とも感心した。普通のテレビドラマのようでいてまるで違った特別感を感じたわけで、まぁ映画として認めてもいいのかなとも思ったり─、偉そうにも…。
木村文乃に癒やされます。残留思念で野村萬斎と共演するという演出方法にも面白いと思ったし、非常に効果的だと感じる。癒やしと同時に哀愁さえ感じたし。
さすが一流の役者、そしてそれを引き出す演出・撮影・編集等々、嘘になんでこんなにまで感情が揺さぶられるのかと思う一方で、宮迫博之や安田章大など役者を生業としない演者は頑張っているけれども全く心に響かないという現実を目の当たりにすると、言い知れない劇映画の奥深さを感じてしまう。大げさですけどね。
気合入れてお金かけて頑張って作った作品だというのは伝わってはくる。映像の質(あくまでも表面的なもので構図などはまた別)、最新の最上位カメラ(あくまでも想像でしかないけれど)、クレーンを使ったり大量の火薬とか、贅沢に制作しようという匂いが漂ってくる。
しかし、カメラの性能が優れているためか、意図しないピントのずれがあったり、慣れない大型クレーン(←勝手な想像)を使用しているために決まらない構図(←あくまで主観)、豪華出演陣や素晴らしい機器(だと思う)を使っているにもかかわらず(いや使用しているからこその弊害?)、すごーくアラが目立つ気がしてしまう。
完璧を目指している(?)はずなのにロケーションなんかにも不満を感じるし、機器の性能が上がっているが故にコントロールするのが難しいのかそれとも扱っている人間の手を離れようとしているためなのかその暴走を止められず、そして演技の格差をつくり出してしまう演出や編集…、酷い、酷すぎる単なる観賞者の身勝手な感想─、でもそれは映画が好きが故、素直な意見、愛の鞭─。
長回しでまさか途中でほんのちょっとピントがずれているだろうということは撮影段階では(たぶん)気付かなかっただろうし、たとえ気付いたとしてもそれをまた撮影し直す時間も勇気もなかっただろう(と想像する)。劇場の大画面、しかも表現能力が向上しているであろうスクリーンというのかプロジェクターのために、カメラが捉えたものを想像以上に正確に表現してしまうわけで、そのために予想だにせぬアラまでもが見えてくる。
また、素晴らしいロケーションを求めようとすると壮大なロケハンや場所代がかさむわけで、そこがコスト削減の対象となっているのかどうかは分からないけれど、やはりロケ場のグレードダウンは否めない。気合入れて完璧を目指したが故の欠落。完璧を目指すのであればもっともっとお金も時間もかけてほしい(と見るだけの側が勝手に思う願望でしかないのだけれど…)。
至極真面目な映画。キャラは弾けているけれど、ストーリーも思想も至って真面目。もっと楽しく好き勝手に作ってほしい、決して器械にも役者にも、設定にもストーリーにも、関係のない周りの声にも、振り回されずに、制作者側の思いのままに作ってほしい(とはいえ何も考えずに自由気ままに作ることなど、どんだけ巨匠といわれなければならないのか知ったものではないけれど)。
いろいろ意味不明な事柄を並べ立ててしまったけれど、とにかく面白い映画をつくてほしい、ただそれだけ。面白ければわけのわからない言いがかりなどつけないわけで、面白くするならば何をやってもいい、と思う。
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