原題:The Beatles: Eight Days a Week - The Touring Years
公開日:(英)2016年9月15日 (日)2016年9月22日
配給:(英)StudioCanal (日)Kadokawa
時間:140分
監督:ロン・ハワード
脚本:マーク・モンロー
出演:ジョン・レノン
ポール・マッカートニー
ジョージ・ハリスン
リンゴ・スター
シガニー・ウィーバー
ウーピー・ゴールドバーグ
エルビス・コステロ
浅井慎平
製作:ナイジェル・シンクレア
スコット・パスクッチ
ブライアン・グレイザー
ロン・ハワード
製作総指揮:ジェフ・ジョーンズ
ジョナサン・クライド
マイケル・ローゼンバーグ
ガイ・イースト
ニコラス・フェラル
マーク・モンロー
ポール・クラウダー
編集:ポール・クラウダー
鑑賞日:2016年9月27日
場所:TOHOシネマズ流山おおたかの森 スクリーン2 D8
■ INTRODUCTION(日本語公式HPより)
イギリス・リバプールのキャバーン・クラブで活動を始めたビートルズは、1961年から62年にかけてイギリスの音楽シーンに華々しく登場し、63年の終わりにはヨーロッパ・ツアーを開始、翌64年2月9日、アメリカの人気テレビ番組「エド・サリヴァン・ショー」に出演したことで全世界的に人気を爆発させた。同年6月には初のワールドツアーをスタート。世界中が熱狂した“ビートルマニア”と呼ばれる社会現象はかつてないもので、文化のクローバル化が始まるきっかけとなった。人種、階級、宗派や国籍で分けられることなく、ビートルズへの憧れという同じ思いで世界中の人々が結束したのだった──
バンドのリバプール時代から、63年に始まった15か国90都市166公演におよぶツアーの様子、そして4人が最後に観客の前で演奏した66年8月29日のサンフランシスコ・キャンドルスティック・パーク公演まで、まさにバンドの全盛期を多数のライブ映像で描く。ツアーで世界中を旅した彼らの数年間に、いったいなにが起こっていたのか。ツアー中の生活、グループの内部構造まで深く掘り下げ、どのように決断が下され、音楽が作られ、ビートルズが偉大なキャリアを積み上げていったのかをひも解いていく。
監督は、『アポロ13』『ダ・ヴィンチ・コード』『天使と悪魔』などの人気作を手掛け、『ビューティフル・マインド』でアカデミー賞最優秀監督賞を受賞したロン・ハワード。
■ STORY(日本語公式HPより)
1964年2月9日、リバプール出身の若者4人がエド・サリヴァン・ショーに登場した。それは我々の文化を永久に変えた瞬間だった。その晩、放送された映像を73000万人が見た。このたった一度のパフォーマンスで、ザ・ビートルズはアメリカ中に知れ渡ったが、数年前には既にヨーロッパを席巻していた。バンドの次の狙いは、世界に進出し、音楽界を永久的に一変させ、ポップカルチャーの一部として自らの存在をしっかりと植えつけることだった。
そして、彼らはツアーへと旅立った。
1962年6月からツアー活動を止めた1966年8月まで、世界15か国の90都市で815回公演した。「ビートルマニア」と呼ばれる文化現象まで巻き起こり、現在にいたるまで、世界がこれまで経験したことがないような現象が起きた。ザ・ビートルズへの同じ憧れの気持ちや姿勢で世界の大半が結束し、初めて世界が統合されたような気持ちにさせられた。
本作は、アカデミー賞受賞のロン・ハワード監督によって、ツアーを駆け回った彼らの特別な数年が明らかとなる。バンドとしての存在、活動の領域、ファンについて、彼らに見えていた世界とはどんなものだったのか─メンバーから見た光景を通じ、全ての通過点が冒険だった彼らのツアーも再現される。ヨーロッパ全土から極東とオーストラリア、そして日本、どこへ行っても何十万人もの熱狂なファンに迎えられた。本編ではツアー生活にいたるまで、またグループの内部構造にまで深く掘り下げている。どうやって決断が下され、音楽が作られ、団結してキャリアを積み上げていったのか、またその数年の間に彼らの個人的、そして音楽的革命にどのように影響を与えたのかについて探求している。
世界中から集めた100時間以上の貴重な未公開映像、メンバーのプライベートコレクションも加わり、これまでのどのビートルズ映画にもなく、どのドキュメンタリー映画でも実現できなかった映画体験ができる。ポール・マッカートニーとリンゴ・スターの最新インタビューや、当時の関係者インタビューも収録、ウーピー・ゴールドバーグ、エルヴィス・コステロ、ラリー・ケインらのインタビュー映像のほか、多数のコンサートシーンも登場、高解像度でリマスターし、5.1サウンドによって、最も当時に近い形で公演を体験できるようになっている。
1000日間のツアー期の間、ザ・ビートルズのスタジオ作業は『プリーズ・プリーズ・ミー』から『リボルバー』の製作まで、豊かさや確信面で飛躍的に成長が見られた。
スタジオでのなにげない会話やアウトテイクシーンも取り入れ、伝説のアビー・ロード・スタジオで、バンドが親密に制作している全景を見ることもできる。
これは世界のトップに登りつめた、ザ・ビートルズの旅の物語である。
アーティストとして進化し、生き抜くために、完全な自己改革への道を選んだザ・ビートルズの活動は、音楽の歴史を作り、音楽をこれまでにない芸術のスタイルへと変貌させた。
この映画は壮大な旅の始まりを描き、なぜ壮大な旅になったのかを教えてくれる。
▶ 映画館環境
TOHOシネマズ流山おおたかの森スクリーン2
スクリーンサイズ5.5×13.1m、座席数234
比較的大きな劇場
D8席は前から4列目、スクリーン向かって左寄り、通路側の席、見上げ
FG列の真ん中がベストかもしれない
平日昼間の上映で非常に空いていた。年齢層は極めて高、しかし若い観客もいた。
▶ 作品レビュー
正直、期待はしていなかった。いまさらビートルズのドキュメンタリーをといっても、目新しいものや特別感など全く感じなかったからだ。
内容も予想したとおりというか、予想を全く超えることがないくらいの正統派ドキュメンタリーであり、多くの人が知っているビートルズ前期の栄光の歴史が時系列で綴られているだけのもの。語られる内容に対して、驚きや目新しさといったものは皆無。
しかし、絵と音は想像を超えるものであり、現代にビートルズが蘇ったような感情にすらなった。そのクオリティーは決してノスタルジーだけを呼び起こすだけのものでなく、生でビートルズを体験できなかった自分たちのような者にとっても意義深い。そして、ますますあの時代に熱狂した人々に嫉妬を覚えてしまうのだが、まあ戻らないものを求めても仕方ないわけで、こうして質の高い映像と音楽で以て再構築してくれると、優れたものは時代を越えてどこまでも残っていくものだと不思議な喜びで満たされる。
古いはずの白黒ライブ映像やインタビュー映像にいたるまで、ブラッシュアップされているような質感で、全く古くさく感じないし、むしろそこに映し出されるビートルズを一挙手一投足をよく観察できるし、そのことで一層彼らの実力がを見せつけられた。
どんな状況下でも見事な歌と見事な演奏を繰り広げ、ユーモアをまじえたメディア対応も見事なもの。彼らが何かを発するたびに見入ってしまう所以がよく分かるし、その蓄積こそがあの異常な熱狂につながっていったのだろうということもよく理解できた。
そして何といっても音源、そのクリアな音に涙が出そうになるくらいの感動を覚える。きっとスタジオに大切に保管されているマスター音源を使用しているんだろう(と勝手に想像している)、メンバーの声すらクリアに聞こえて、決してスタジオ内での動画が展開するわけではないけれども、すぐそこにザ・ビートルズがスタジオ録音しているかのような幻惑に襲われた。
エイト・デイズ・ザ・ウィークの未テイクなのかシングルトラックなのか分からないけれども─アコギとボイスに感動し、トゥモロー・ネバー・ノウズのこれもまたシングルトラックの音だろうか─それにも感動、ルーシー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ダイアモンズのそれにも感動、(すべてを記憶していない自分が情けないけれども)他にも数多くの音源に震えた。
伝記的なドキュメンタリーにおいて、とかく他者が語るインタビューというものは過剰に褒め称えるものが多くて、その信憑性に疑問を持ってしまうことが少なくない。この作品でも、エルヴィス・コステロやウーピー・ゴールドバーグがビートルズを称えているわけだけれども、決して美辞麗句を並び立てているわけではなく、あくまで彼・彼女らが経験した良き思い出を語っているもの。そしてその数少ないエピソードを聞いただけで、なぜかビートルズの偉大さを感じてしまうのである。
本編終了後、1965年にシェイ・スタジアムで行われたライブを31分にまとめられた映像が流される。それは単に編集を加えただけではなく、4Kリマスターという加工が施されたもの。その威力は絶大で、大画面で見る価値はドキュメンタリー本編に勝るとも劣らずといったところ。極論、これを見るだけでも価値はあると感じた。
全体としては、ビートルズ入門といったところではあるが、本当に楽しむことができるのはビートルズをよく知っている者なのかもしれない。なぜなら、熱狂していた時代の雰囲気は非常によく出ている作品ではあるけれども、それでは何故にそれだけ熱狂するにいたったのかという謎解きがなされていないからだ。もっとも、ビートルズファンに言わせると音楽を聴けば分かるだろうということになるだろうが、この映画からビートルズを始めようとすることが果たして正解かどうかは分からない。まあ悪くはないだろうが、それだとなんだかもったいない気がしてしまう。ビートルズ未経験だというのなら、理想は、この映画を見て、音楽を聴きまくって、影響を受けて、そしてまたこの映画を見る、といったところか─非現実的か…。
結局は懐古主義ではないか、と言われてしまうとなかなか否定できないものがある。しかし、純粋にドキュメンタリー映画としてみた場合でも非常に優れた作品だと思うし、ビートルズが築き上げた一時代が見事に納められた作品だといえる。つまりは、ビートルズファンではなくても必ず価値は見いだせるはず。素晴らしい音楽ということは言わずもがな、素晴らしい映画であることは間違いない。
内容も予想したとおりというか、予想を全く超えることがないくらいの正統派ドキュメンタリーであり、多くの人が知っているビートルズ前期の栄光の歴史が時系列で綴られているだけのもの。語られる内容に対して、驚きや目新しさといったものは皆無。
しかし、絵と音は想像を超えるものであり、現代にビートルズが蘇ったような感情にすらなった。そのクオリティーは決してノスタルジーだけを呼び起こすだけのものでなく、生でビートルズを体験できなかった自分たちのような者にとっても意義深い。そして、ますますあの時代に熱狂した人々に嫉妬を覚えてしまうのだが、まあ戻らないものを求めても仕方ないわけで、こうして質の高い映像と音楽で以て再構築してくれると、優れたものは時代を越えてどこまでも残っていくものだと不思議な喜びで満たされる。
古いはずの白黒ライブ映像やインタビュー映像にいたるまで、ブラッシュアップされているような質感で、全く古くさく感じないし、むしろそこに映し出されるビートルズを一挙手一投足をよく観察できるし、そのことで一層彼らの実力がを見せつけられた。
どんな状況下でも見事な歌と見事な演奏を繰り広げ、ユーモアをまじえたメディア対応も見事なもの。彼らが何かを発するたびに見入ってしまう所以がよく分かるし、その蓄積こそがあの異常な熱狂につながっていったのだろうということもよく理解できた。
そして何といっても音源、そのクリアな音に涙が出そうになるくらいの感動を覚える。きっとスタジオに大切に保管されているマスター音源を使用しているんだろう(と勝手に想像している)、メンバーの声すらクリアに聞こえて、決してスタジオ内での動画が展開するわけではないけれども、すぐそこにザ・ビートルズがスタジオ録音しているかのような幻惑に襲われた。
エイト・デイズ・ザ・ウィークの未テイクなのかシングルトラックなのか分からないけれども─アコギとボイスに感動し、トゥモロー・ネバー・ノウズのこれもまたシングルトラックの音だろうか─それにも感動、ルーシー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ダイアモンズのそれにも感動、(すべてを記憶していない自分が情けないけれども)他にも数多くの音源に震えた。
伝記的なドキュメンタリーにおいて、とかく他者が語るインタビューというものは過剰に褒め称えるものが多くて、その信憑性に疑問を持ってしまうことが少なくない。この作品でも、エルヴィス・コステロやウーピー・ゴールドバーグがビートルズを称えているわけだけれども、決して美辞麗句を並び立てているわけではなく、あくまで彼・彼女らが経験した良き思い出を語っているもの。そしてその数少ないエピソードを聞いただけで、なぜかビートルズの偉大さを感じてしまうのである。
本編終了後、1965年にシェイ・スタジアムで行われたライブを31分にまとめられた映像が流される。それは単に編集を加えただけではなく、4Kリマスターという加工が施されたもの。その威力は絶大で、大画面で見る価値はドキュメンタリー本編に勝るとも劣らずといったところ。極論、これを見るだけでも価値はあると感じた。
全体としては、ビートルズ入門といったところではあるが、本当に楽しむことができるのはビートルズをよく知っている者なのかもしれない。なぜなら、熱狂していた時代の雰囲気は非常によく出ている作品ではあるけれども、それでは何故にそれだけ熱狂するにいたったのかという謎解きがなされていないからだ。もっとも、ビートルズファンに言わせると音楽を聴けば分かるだろうということになるだろうが、この映画からビートルズを始めようとすることが果たして正解かどうかは分からない。まあ悪くはないだろうが、それだとなんだかもったいない気がしてしまう。ビートルズ未経験だというのなら、理想は、この映画を見て、音楽を聴きまくって、影響を受けて、そしてまたこの映画を見る、といったところか─非現実的か…。
結局は懐古主義ではないか、と言われてしまうとなかなか否定できないものがある。しかし、純粋にドキュメンタリー映画としてみた場合でも非常に優れた作品だと思うし、ビートルズが築き上げた一時代が見事に納められた作品だといえる。つまりは、ビートルズファンではなくても必ず価値は見いだせるはず。素晴らしい音楽ということは言わずもがな、素晴らしい映画であることは間違いない。
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